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定時制高校の入学者 半数が「不本意」

神奈川新聞2011年08月03日


県教委調査

 今年4月に県内の定時制高校(夜間)に入学した生徒のうち、本来は公立高校の全日制課程を志望していた「不本意入学者」が半数を占め、前年度から大幅に増加したことが2日、県教育委員会の調査で分かった。公立高の全日制進学率が8年連続ダウンする一方、定時制は3年連続で上昇。経済的理由で私学への進学を断念した生徒の割合は前年度の3倍に膨れ上がり、経済格差が受験動向に影響をもたらす実態があらためて浮き彫りとなった。
 県教委がまとめた定時制高校入学者の志願動向等調査(回答者数1639人)によると、受験時に公立全日制を志望していた生徒の割合は前年度比8.2ポイント増の48.5%に上がった。また、経済的理由で私学進学を諦めた生徒は前年度比19.2ポイント増の28.1%にまで増加した。
 公立の全日制を志望したにもかかわらず定時制に通う理由としては、学力不足が最多の11.7%(前年度比0.6ポイント増)。「私立の全日制は経済的に困難」と答えたのは8.0%(同5.7ポイント増)だった。
 公立高全日制の不合格者が私学ではなく定時制に流れている実態は、県教委が同日公表した進路状況調査にも鮮明に表れた。
 集計によると、今春公立中学を卒業した6万6521人のうち高校進学者は6万5335人で、進学率を過去最高の98.2%。ただ、課程別で見ると、全日制進学率は88.0%(前年度比0.2ポイント減)となり、1970年前後の水準にまで下落。一方、定時制は4.3%(同0.1ポイント増)に増加、通信制も4.7%(0.2ポイント)に増えた。
 これらの調査結果ついて県教委は、選抜方式をとる高校受験制度の趣旨を強調しつつ、「経済的理由で定時制を選ばざるを得ない生徒は救済する必要がある」と指摘。全日制高校への進学実績向上に向け、公私立高校の代表者が定員配分について話し合う「公私間協議」において、学費補助金の継続や周知を働きかけていく方針を示している。(香川直幹)